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経営陣強化系

⑦ 闘う顧問・社外取締役事業

コーポレートガバナンス・コードによる社外取締役選任の事実上の義務化…私は、この状況を憂慮してします。憂慮以上に憂国の念を抱いています。

コーポレートガバナンス・コードにより、東証一部・東証二部の企業で社外取締役の選任が求められています。さて、この社外取締役、どのような方がなるのでしょうか?ほとんどが、著名経営者、著名経営学者、著名弁護士・会計士でしょう。

ところで、社外取締役になると、取締役会の1週間くらい前に、膨大な経営データが送られてきます。これら著名の方々は、多忙です。おそらく、そうした膨大な経営データはチラ見するだけで、取締役会に臨むことになります。仮に、事前に経営データを熟読したとしても、そのデータの背後にどのような経営上の問題があるのか、経営現場を見ていない限り、想像すらつかないはずです。

困ったことに、事前に経営データすら見ていない社外取締役は、または、見ていたとしても、その背後に、どのような経営問題があるか認識できていない社外取締役は、「取締役会で何も発言しないのは恥ずかしいことだなあ」という自己防衛心理が働きます。そして、「その場の思いつき的な、当てずっぽうな意見」を述べてしまうのです。そして、その「意見」は、「偉い先生がおっしゃっているから」という理由だけで、取締役会の「承認」を得、部長に下ろされ、更にミドルクラスに下りていきます。受け取ったミドルクラスの心理は十分想像がつきます。ほとんどが「現場の感覚とずれているなあ」です。

コーポレートガバナンス・コードにより、こうしたトップとボトムのギャップが、日本で頻出してしまうことを危惧しています。例えば東芝の不正会計問題。社外取締役に会計士がいなかったことが原因のひとつということで、新たに著名会計士が社外取締役に選任されるようですが、豪華な会議室に月に2、3度座っているだけで、内部統制が有効に機能しているのか、本当に評価できるのでしょうか?現場も見ずに。

私が社外取締役であれば、経営データを受領した直後、中堅社員のもとに走り、徹底的に現状分析を行い、仮説を立て、それを取締役会にぶつけます。つまり、トップとボトムの「緊張感をもった協力関係」を築くのです。それが、いわゆる「全員経営」の一助となると疑わないからです。顧問を拝命しても、同様のアプローチを取ります。

「あなたみたいな無名な自営業者に社外取締役は無理だ」と言われたこともあります。その言葉に、日本の堕落した権威依拠体質を感じました。そもそも、フリーランスが社外取締役になってはいけないとは、コーポレートガバナンス・コードのどこにも記載されていません。魂を込めて臨む覚悟です。