平成30年12月の俳句

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逝去した父を悼んで詠む

早春の桜の花の晴天の
空に向かいて父旅立ちぬ

スカイツリー横たう弥生の満月を
父は見ざるかはたまた見やるか

厳かの中にもどこか華やかの
混じりあうよな納棺の儀

夜はふけて父の棺のふた開けて
村田英雄を一節唄う

通夜終わり仮寝の床の伯父伯母の
いびきを聞きて独りたたずむ

プロ野球開幕せしどもジャイアンツ
ふがいなきこと父は嘆かん

嗚咽して嗚咽し尽くして足のつる
母のかたわら従姉妹寄り添う

遺影持つ大役担う伯父の手は
小さく震え大きく震え

逝きし父夢に見たかと従姉妹問う
願えば会えると従姉妹いう

父生きた最後の年のこの年が
しばし続けと願う年の瀬